先日行われました
第68回 OPEN BIM cafe!
まず初めにお話し頂いたのは、
大成建設 大越 様 より
「RevitによるBIM標準環境整備」です!
まず、デジタルデザインの産業間比較についてお話頂きました。
最初に導入した造船業から30年経って、ようやく建設業での活用が始まったそうです。
産業間で比較をすると、デジタルデザインにおいて建設業が他産業からだいぶ遅れていることが分りますね。
BIM元年と言われる2009年からは、リソースのある大企業が先導していく形でしたが、ここ数年は中小企業によるBIM開発が進んでいるようです。
フラットな組織による連携ができたり、データの融通が利くことから、すぐにツール開発ができる環境があるようですね。
このようにBIMの活用が一般化し始めてはいますが、まだまだ課題はあります。
よく設計BIM、施工BIMと分けて言われますが、情報の連携を進めるためにはそれらを分離せずにフォーマットを整備する必要があるとのことです。
鉄骨ファブリケーターの例をみると、仕様は同じなのに元請ごとにBIMモデルのプロパティがバラバラだと変換するにも非効率ですよね。
そこでIndustry 4.0から着想を得たデジタルプラットフォームの整理についてお話頂きました。
記事で目にされた方もいるかもしれませんが、Revit構造ファミリを共通化することによって設計情報を生産工程でも利用できるようになるとのことです。
図面の書き方などもそうですが、仕様は同じなので各社の独自性が必要ないものは共通化した方が効率化に繋がりますね。
実は整合性のチェックが業務の半分くらいを占めていると言われており、デジタル化でそのような無駄を減らせば、本来競争したい設計品質やデザインに注力できるようなるのではないかとのことでした。
最後にデータ活用の事例として、地盤調査のxmlデータを活用して、地盤情報モデル(OCTAS Drafter)を作成した例をご紹介頂きました。Revitに取り込んで、杭が支持地盤まで届いているか検討するのに活用されたそうです。
様々な情報の連携が効率化することで、今後ワークフローの進化、さらに職域の変化ももたらされるかもしれませんね!
続いては、
アルファコックス 南 様、戸田 様 より
「三次元モデルをビジュアライゼーション-Twinmotion 2019のご紹介」です!
前半は実際にArchiCADのモデルをTwinmotionに同期し、操作をしながらご紹介頂きました。
TwinmotionはUnreal Engineを搭載したビジュアライゼーションソフトで、静止画や動画の出力はもちろん、VRも簡単にできてしまうそうです。
ArchiCAD、Revitについてはダイナミックリンクが可能で、アドオンからワンクリックでTwinmotionと同期していましたよ。
SKP、FBXファイルなどもインポートから配置することが可能だそうです。
CADが苦手な植栽や人物、車といったアニメーションやマテリアルも豊富なので、簡単にリアルなイメージを作れてしまいます。
人物のアニメーションを複数置いてみると、違和感がないように動作や服装などの属性をそれぞれ自動で変えてくれるところが細かいですね。
BIMモデルのレイヤー情報や構成も取り込むため、施工前・施工後といったフェーズを作成したり、時間帯や天気などもスライダを調整するだけで変化します。
操作を見ていて感じますが、インターフェースがシンプルで非常に感覚的に使うことができそうですね。
ちなみにグラフィックボードはNVIDEA社のGeForceが推奨だそうです。
後半は今後の展開についてお話頂きましたが、おそらく来年あたりには、リアルタイムレイトレーシングが可能になるだろうとのことでした。
動画クリップも今では出力してからしか確認できませんが、Twinmotion上で出力するイメージそのままの状態を確認できることになりますね!
VRもアバターとなって複数での参加が可能になるようで、今後もどのような可能性が広がっていくのか要注目ですね!
次回は、2019年5月17日(金)!!
募集開始は、4月1日(月)の正午からです!