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2019年11月1日金曜日

第71回 OPEN BIM cafe

先日行われました

第71回 OPEN BIM cafe!
 

まず初めにお話し頂いたのは、


乃村工藝社 妙中 様 より

「乃村工藝社グループのインテリアBIMへの挑戦」です!



今回はディスプレイ業という店舗や博覧会、催事等様々な分野の演出を行うという点で、建築とはちょっと違う視点からのBIM活用についてお話頂きました。

乃村工藝社では、2018年にBIMルームを立ち上げられたそうで、社内でのBIMの普及に取り組まれているそうです。

まずBIM教育ですが、オリジナルテキストを使いインテリアに特化したプログラムを用意されているそうです。受講したい人だけが参加できるしくみになっており、設計やデザイナーだけでなく、受講者の職種も様々とのことです。特に営業の方の割合も比較的高いのが特徴的でした。

また、実際に使い始めるためのBIMガイドラインを作成するにも、仕上げの数が膨大であったり、特有の積算方法があったりとインテリアならではの課題があるそうです。

プロジェクトごとに入力できるよう空マテリアルを用意したり、日塗工の色番を用意したり、壁の層ごとに積算できるというような工夫がなされていました。

次にBIMモデルを活用してどのようにビジュアライゼーションをされているかについてですが、LUMIONTwinmotionENSCAPEといったソフトを活用されているそうです。それらのソフトから、静止画ウォークスルー360°ビューVRムービーといったものを活用の場に応じて作成されているようです。

Lumionは静止画やCGの作成に使われており、イメージが伝わり易いため質疑もスムーズだとのことでした。My Lumionを利用すると、360°画像URLQRコードで送ることができ、プレスリリースに使えたり一般ユーザーも見ることが出来るそうです。

Enscapeウォークスルーしながらリアルタイムレンダリングでマテリアルの変更などをすぐ反映することができます。そのため、その場でものを決めることができ、持ち帰ることがなくなったそうです。

Oculus GoHTC VIVEといったVRですが、臨場感は味わえるものの今は一人ずつしか見られないため、複数同時にVRができるようになったり、360°ルームがあったらミーティングでも活用できるのではとのことでした。

最後に某プロジェクトの美しいムービーも見せて頂きました!元のRevitモデルから主にLumionを活用して作られたそうで、広報やテナントの誘致等でも活用されたそうです。

様々なツールを使ってBIMモデルをビジュアライズすることで、空間が施主やユーザーにも分り易いものとなり、色々な場面での活用が期待できますね!



続いては、

シンメトリー・ディメンションズ 沼倉 様 で

「AEC業界におけるXRの取り組み~デジタルツインに向けて~」です!



まず、SYMMETRYというVRソフトについてご紹介頂きました。BIMモデルからすぐにVRに没入することができ、大型バナーの見え方を確認したり、展示会の動線を確認したりといった事例があるそうです。点群データも読み込めるため、3DCADと重ねたり、測定したりすることもできるそうです。複数人でのVRも可能とのことで、現在は世界113か国で利用されているそうですよ!

建築業界でも現実世界の構造物や設計図をデジタル化する流れの中、デジタルツインが可能になったのは、現場の3D化ができるようになってきたことが大きいそうです。

ではこの「デジタルツイン」あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、製品や設備など現実世界の「モノ」をデジタルの世界に再現し、不具合や故障などを仮想空間上で忠実にシミュレーションできる「デジタルの双児」のことだそうです。

例えば、火力発電所のCO2排出量をIoTセンサーで取得して3DCADに反映し、AIで分析して運用を最適化するというものです。リアルタイムシミュレーションすることにより、実際の製品の使用状況が常に把握でき、故障の予知や時期モデルへの改善に役立てることができるそうです。

シンガポールは「バーチャル・シンガポール」などで知られていますが、3D experienceを使い都市のデジタル化まで完了している段階で、次はシミュレーションに使ったりといった事業化するステップまで来ているそうです。

デジタルツインの中で分析予測提案を行うことで「事後の対応」になっていたものを「事前の対応」へ変えたい。そのためには、来年一部地域からスタートする5Gがないと機能しないとのことです。

5Gでは通信速度が速くなるだけでなく、MEC(Mobile Edge Computing)といって基地局などで高速で低遅延な処理が可能になるそうです。

そのため、現場で取った点群データを近くのエッジ(基地局)に上げ、そこで最適化やレンダリングを行いストリーミングで返すといったことができるようになるそうです。取った点群データをわざわざ持ち帰って処理しなくても、その場で確認することができますね!

実際に10億点程度の点群データが生成される様子をお見せ頂きましたが、その速さに会場の皆様も驚いていらっしゃいました!ぜひ建築業界の方々にも他にどのような活用の仕方があるのかお聞きしたいとおっしゃっていました。

とても近未来的なお話でしたが、国交省も国土のデジタルツイン構築を発表していますし、今後も目が離せませんね!


さあ!パワーディスカッション!!





次回は、2019年11月15日(金)!!

募集開始は、10月1日(火)正午からです!





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